【感想とあらすじ】『Evernight』/クローディア・グレイ著


 
今回ご紹介する一冊は、

クローディア・グレイ(Claudia Gray)著

『Evernight』です。

作者情報

ニューオーリンズ在住のヤングアダルト作家。
著者であるクローディア・グレイはSF作家のエイミー・ヴィンセント(Amy Vincent)のペンネームで、主に“スター・ウォーズ”サーガのスピンオフ小説で知られています。

中でも、『円環宇宙の戦士少女』(原題:Defy the stars)は日本語でも出版されています。

 
Author of Evernight, Stargazer, and A Thousand Pieces of You

 

あらすじ

両親の教育方針がきっかけでエヴァーナイト・アカデミーという寄宿学校に入学させられた主人公・ビアンカ。そこに通うのは、まさに「完璧すぎる」な人たちばかり。頭脳明晰、容姿端麗、スポーツ万能な生徒たちばかりいる中で、ビアンカは「ここは自分の居場所じゃない」と疎外感を覚える。
そんな中、ビアンカはルーカスという青年と出会う。ルーカスは他の誰とも違って、「完璧すぎる」人ではなく、むしろルールを無視し、高慢な人たちに立ち向かう、問題児に近い生徒だった。
ビアンカは次第にルーカスに好意を抱き始めるが、彼女には誰にも打ち明けられない深い秘密があって…。

感想

最高でした。もう…最高としか言いようがない。世界観から伏線の作り方まで精巧に計算されていて、読んでいて驚きました。

初めに読み始めたときは「まあ、ありがちな感じの、『入学した学校がなんか不思議な場所だった』系のファンタジー小説だろうな…」とか想像してたんですが、読み終わってからは期待以上の満足感がありました。

序盤は結構普通な感じで始まるのですが、半分くらい読んだあたりから物語が急展開して、天地をひっくり返されたような感覚に陥ります。

感覚的には綾辻行人の『Another』とか、相沢沙呼の『medium 霊媒探偵 城塚翡翠』のような、伏線の存在すら気取らせないような巧妙な書き方だと思いました。

種明かしを読んでから読み直すと「ああ、そうか...」と納得するようなしっくりくる話でした。

『Evernight』の続編

『Evernight』の続編はすべてで5つあり、それぞれ

『Evernight』
『Stargazer』
『Hourglass』
『Afterlife』
『Balthazar』


という順番になっています。特に5巻目の『Balthazar』はスピンオフとなっています。


まとめ

めちゃくちゃ面白かったです!ハリー・ポッターのような不思議な学校感があり、巧妙に仕組まれた伏線もあり、ただのファンタジー小説として片づけてしまうのはもったいない一冊でした。

皆さんもぜひ、『Evernight』を手に取っていただけたらと思います。

コメント